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ページリンク

Grav には、たくさんの柔軟な方法でリンクできるので、あるページからサイト内の別ページ、もしくは別のサイトのページへリンクすることができます。
これまで HTML を使ってファイルをリンクしたり、あるいはファイルシステムをコマンドラインで使ったことがあれば、とても簡単に理解できるはずです。

これから、簡単な利用例を実演します。
次のような Grav サイトの Pages ディレクトリのモデルを使います。

Pages Directory

このディレクトリ構造を例として使うことで、コンテンツで使えるさまざまなタイプのリンクがわかるでしょう。

はじめに、 Grav のリンクの一般的なコンポーネントを、簡単に見ていきます。
そして、それらの意味も解説します。

[Linked Content](../path/slug/page)
文字列説明
[]角カッコは、リンクとなるテキストやコンテンツを囲みます。HTMLでは、 <a href=""></a> の間に入るものです
()丸カッコは、リンク先を囲みます。角カッコの直後に置く必要があります
../リンクの中で使われ、親ディレクトリに移動することを意味します

スラッグによる相対リンク

Grav では、サイト内リンクを、ファイル名やフォルダ名だけに限定しません。
ファイルのフロントマターに書いたスラッグによっても、ディレクトリ名などと同様に、リンクできます。
このことから、特定のファイル名をいちいち覚える必要はなく、よりわかりやすいスラッグを覚えておくだけで、かんたんに素早くリンクを張ることができます。

Grav のテンプレートエンジンは、ファイル名をテンプレートファイルの割り当てのために使います。
たとえば、ブログ投稿の記事は item.md という名前になっていることが多いです。
ブログ投稿そのものは、より意味のあるスラッグをつけることができます。
たとえば、 grass もしくは grass-is-green のように。

ディレクトリ名もまた、表示順を示すために番号が打たれています。
スラッグの相対リンクでは、この番号を含める必要はありません。
Grav は、スラッグを生成するときにこの数字を無視します。
これにより、 URL がきれいになります。

相対スラッグのリンクの例をいくつか示します。

次の例では、 pages/01.blud/01.sky/item.md から、親ディレクトリに移動したあとに、 pages/01.blue/02.water/item.md ファイルを読み込みます。
対象となりうる item.md ファイルには、スラッグが指定されていなかったので、 Grav はディレクトリ名を使っています。

[link](../water)

次の例も似ていますが、 pages/01.blue/01.sky/item.md から、 pages/02.green/02.tree/item.md へのリンクです。
しかし、ここで呼び出される item.md ファイルには、 tree-is-green というスラッグが指定されていたので、このリンクが可能になっています。

[link](../../green/tree-is-green)

item.md のフロントマターに、スラッグが指定されていると、デフォルトの値であるディレクトリ名(green)から、tree-is-green に置き換えられます。

ディレクトリによる相対リンク

相対ディレクトリ リンクは、現在ページからの相対的な位置にある目的地へリンクします。
これは、同じディレクトリ内の画像へのリンクのような、かんたんなものもありますし、いくつものディレクトリ階層を上り、特定のフォルダやファイルまで下っていくような、複雑なものもあります。

相対リンクにおいては、リンク元のファイルの場所が、リンク先のファイルの場所と同じくらい重要です。
どちらかが動けば、それらの間の道筋が変わってしまい、リンクが壊れるかもしれません。

一方で、長所もあります。
ローカルサーバーと本番サーバーとの変更が容易です。
異なるドメイン名であっても、ファイル間の構造さえ同じであれば、リンクは問題なく機能します。

ファイルリンクは、ファイル名を指し示します。
ディレクトリ名やスラッグではありません。
pages/01.blue/01.sky/item.md から、pages/02.green/01.grass/item.md へリンクしたい場合、以下のように書きます。

[link](../../02.green/01.grass/item.md)

../../ とあるので、まず2階層上のフォルダへ移動し、それから2階層下のフォルダにある目的の item.md ファイルを、直接指し示します。

ときには、あるひとつのディレクトリに誘導するだけで、そのデフォルトのページを読み込ませたいこともあります。
ファイルを指定しなくても、ディレクトリを指定するだけで、Gravは正しいファイルを特定し、読み込んでくれます。
正しく整頓されたサイトであれば、問題ないはずです。

次の例では、pages/01.blue/01.key/item.md から、デフォルトで color.md ファイルを読み込む pages/02.green/ へリンクしています。

[link](../../02.green)

もし2階層上のディレクトリにリンクを張りたいなら、この処理でできます。

次の例は、先ほど解説したファイルリンクにとても似ています。
ファイルに直接リンクする代わりに、そのディレクトリへリンクを張っており、そのディレクトリはデフォルトのファイルがあるので、いずれにせよそのファイルを読み込むことになります。
pages/01.blue/01.sky/item.md ファイルで /pages/02.green/01.grass/ へリンクを作成したいとき、以下のようなコマンドが使えます。

[link](../../02.green/01.grass)

絶対リンク

絶対リンクは、相対リンクに似ていますが、サイトの root ディレクトリからの相対位置を示します。
Grav においては、とくに /user/pages/ ディレクトリが root になります。
絶対リンクには、2つの方法があります。

最初の方法は、 スラッグによる相対リンク で解説した、スラッグを使う方法に似ています。
この方法は、コンテンツの順番が変わって、(フォルダ名の最初にある数字が変更することによる)リンク切れという潜在的な問題を引き起こしません。
絶対リンクを張るときの、最も一般的な方法がこの方法です。

絶対リンクでは、リンクを / で始めます。
以下は、 pages/01.blue/01.sky/item.md への スラッグ 方法での絶対リンクの具体例です。

[link](/blue/sky)

2つ目の方法は、先ほど解説した ディレクトリによる相対リンク 方法と似た方法です。
この方法は、ディレクトリ名の最初にある順序を表す数字を残して使います。
コンテンツの順番を変えたときに、リンク切れを引き起こしうるものの、 Grav の柔軟性を利用できない [GitHub] のようなサービスで利用する場合には、より頼もしいやり方です。
以下は、この方法による pages/01.blue/01.sky/item.md への絶対リンクの例です。

[link](/01.blue/01.sky)

サイト外リンク

サイト外へのリンクにより、 URL を使って、あらゆるファイルやドキュメントと直接つながることができます。
これは、あなたの所有するサイトコンテンツを含む必要はありません(そうすることは可能ですが)。
以下は、 Google のホームページへのリンク方法の具体例です。

[link](http://www.google.com)

安全な HTTPS リンクを含む直接リンクもできます。
具体例です:

[link](https://github.com)

マークダウン構文を利用して、リンクの属性を提供してくれる機能が提供されました。
これを使えば、 class 属性、 id 属性、 rel 属性、そして target 属性を、Markdown Extra を使うことなく利用できます。

いくつかの例を示します:

クラス属性
[Big Button](../some-page?classes=button,big)

HTMLにすると次のようになります:

<a href="/your/pages/some-page" class="button big">Big Button</a>
ID属性
[Unique Button](../some-page?id=important-button)

HTMLにすると次のようになります:

<a href="/your/pages/some-page" id="important-button">Unique Button</a>
Rel属性
[NoFollow Link](../some-page?rel=nofollow)

HTMLにすると次のようになります:

<a href="/your/pages/some-page" rel="nofollow">NoFollow Link</a>
Target属性
[Link in new Tab](../some-page?target=_blank)

HTMLにすると次のようになります:

<a href="/your/pages/some-page" target="_blank">Link in new Tab</a>
属性の組み合わせ
[Combinations of Attributes](../some-page?target=_blank&classes=button)

HTML にすると次のようになります:

<a href="/your/pages/some-page" target="_blank" class="button">Combinations of Attributes</a>
アンカー付きの属性の組み合わせ
[Element Anchor](../some-page?target=_blank&classes=button#element-id)

HTMLにすると次のようになります:

<a href="/your/pages/some-page#element-id" target="_blank" class="button">Element Anchor</a>
[Element Anchor](?classes=button#element-id)

HTML にすると次のようになります:

<a href="#element-id" class="button">

注意: Issue 1324 での議論のように、アンカーはクエリの 後に 来なければいけません。

未サポートの属性を素通り
[Pass-through of 'cat' attribute](../some-page?classes=underline&cat=black)

HTML にすると次のようになります:

<a href="/your/pages/some-page?cat=black" class="underline">Pass-through of 'cat' attribute</a>
すべての属性をスキップ
[Skip all attributes](../some-page?classes=underline&rel=nofollow&noprocess)

HTML にすると次のようになります:

<a href="/your/pages/some-page?rel=nofollow&classes=underline">Skip All attributes</a>
特定の属性のみスキップ
[Skip Certain attributes](../some-page?id=myvariable&classes=underline&target=_blank&noprocess=id,classes)

HTML にすると次のようになります:

<a href="/your/pages/some-page?id=myvariable&classes=underline" target="_blank">Skip Certain attributes</a>

これは、特定の属性のみスキップし、他のものは通常通り属性づけたい場合に便利です。