インストール

Grav のインストールは簡単です。
実のところ、本当の意味でのインストールはありません。
Grav をインストールする方法はいくつかあります。
まず、最も簡単な方法は、 zip アーカイブファイルをダウンロードして、それを展開することです。
2つ目の方法は、 Composer によってインストールする方法です。
3つ目の方法は、 GitHub から直接ソースのプロジェクトをクローンし、そこに含まれるスクリプトコマンドを実行し、必要な依存関係をインストールすることです。
バンドルされたスクリプトを実行するさらなる方法もあります。

PHP のバージョンを確認

Grav は、驚くほど簡単に構築して動かすことができます。
少なくとも、 PHP のバージョンが 7.3.6 以上であることを確認してください。
ターミナルで、 php -v とタイプすることでわかります。

php -v
PHP 7.3.18 (cli) (built: Jun  5 2020 11:06:30) ( NTS )
Copyright (c) 1997-2018 The PHP Group
Zend Engine v3.3.18, Copyright (c) 1998-2018 Zend Technologies
    with Zend OPcache v7.3.18, Copyright (c) 1999-2018, by Zend Technologies

選択肢1: ZIP パッケージからインストール

Grav をインストールする最も簡単な方法は、 ZIP パッケージをダウンロードして、展開することです：

最新で最上位の Grav パッケージもしくは、 Grav + Admin パッケージを、ダウンロードしてください
その ZIP ファイルを、 web サーバーの webroot に展開してください。たとえば、次のフォルダで展開してください： ~/webroot/grav

[!Tip]
Skeleton パッケージも利用できます。それは、 Grav コアシステムと、サンプルページ、プラグイン、諸設定が含まれます。 Grav を始めて触るときには最適な方法です。お好みのスケルトンをダウンロードして、ステップに従うだけです。

getgrav.org のサイトから、タグ付きリリースをダウンロードし、インストールすることもできます。
https://getgrav.org/download/タイプ/パッケージ/バージョン という形式で使ってください。

getgrav.org/download/core/grav/1.7.0 downloads Grav Core v1.7.0
getgrav.org/download/core/grav/1.7.0-rc.10?testing=true downloads Grav Core v1.7.0-rc.10, a testing release
getgrav.org/download/core/grav-admin/1.7.0 downloads Grav Core with the Admin plugin, at Core v1.7.0
getgrav.org/download/core/grav-admin/1.7.0-rc.10?testing=true downloads Grav Core v1.7.0-rc.10 with the Admin plugin, a testing release
getgrav.org/download/core/grav-update/1.7.0 downloads the update package for Grav Core
getgrav.org/download/plugins/flex-objects-json/0.1.0 downloads the Flex Objects JSON plugin at v0.1.0
getgrav.org/download/themes/quark/2.0.3 downloads the Quark theme at v2.0.3

[!Warning]
もしZIPファイルをダウンロードして、 webroot に移動しようとした場合、 すべてのフォルダ を移動させてください。なぜなら、 ( .htaccess のような) いくつかの隠しファイルがあり、通常は移動時に選択されないからです。隠しファイルの見逃しにより、 Grav を動かしたときに問題を引き起こす可能性があります。

選択肢2: composer でインストール

次の方法は、 composer を使って、 Grav をインストールする方法です:

composer create-project getgrav/grav ~/webroot/grav

Grav の最先端のバージョンをチェックしたい場合は、 1.x-dev をパラメータとして追加してください：

composer create-project getgrav/grav ~/webroot/grav 1.x-dev

選択肢3: GitHub からインストール

もう1つの方法として、 Github のリポジトリから Grav をクローンして、依存関係のインストールをシンプルなスクリプトで実行する方法があります。

GitHub から、サーバの webroot に、 Grav のリポジトリをクローンしてください。例： ~/webroot/grav 。 ターミナル または コンソール を起動し、 webroot フォルダへ移動してください：

cd ~/webroot
git clone -b master https://github.com/getgrav/grav.git

composer を利用して、 ベンダーの依存関係 をインストールをしてください：

cd ~/webroot/grav
composer install --no-dev -o

Grav CLIアプリケーションの bin/grav を使って、 プラグイン と、 テーマの依存関係 をインストールしてください：

cd ~/webroot/grav
bin/grav install

これにより、 GitHub から必要な依存関係をこの Grav のインストールに直接 クローンします 。

その他の選択肢

Docker でインストール

Docker は、サーバとローカル環境の両方でプラットフォームやサービスを起動するための非常に効率的な方法です。
同じにする必要がある複数の環境をセットアップしたり、共同作業をしている場合、インストール間の一貫性を確保する簡単な方法を提供します。
複数の Grav サイトを開発している場合、 Docker を使用してセットアップを効率化することができます。

Apache （公式イメージ）や、 Nginx 、 Caddy ウェブサーバーを使用する安定した Docker イメージが利用可能です。
検索すれば、試せるものがもっと見つかるでしょう。
どのイメージであっても、 Grav の user 、 backups 、 logs フォルダを保存する volume を作成してください。（ backups と logs は、そのデータを保持する必要がない場合はオプションです）。

Cloudron でのインストール

Cloudron は、あなたのサーバーでアプリケーションを実行し、最新状態に保ち、安全にしておくための完璧なソリューションです。
Cloudron では、Grav を数クリックだけでインストール可能です。
複数サイトをホスティングしたい場合は、同じサーバーに、完全に個別の Grav をインストールできます。

Cloudron インストールボタン

パッケージのソースコードは、ここで見つかります。

Linode マーケットプレイスでのインストール

Linode サーバーを利用されているなら、 Linode マーケットプレイスを使った、簡単でドキュメント化された方法があります。
これは、新しい Grav サイトを専用の Linode 仮想サーバー上に設定します。
仮想サーバーには、定期的に料金が発生します。

Web サーバー

Apache/IIS/Nginx

Grav を、 Apache や、 IIS 、 Nginx などの Web サーバーで使用することは、 Grav を webroot 下のフォルダに展開するのと同じくらい単純です。
機能に必要なのは PHP 7.3.6 以上であることだけなので、サーバーインスタンスがその要件を満たしていることを確認してください。
Grav の要件の詳細については、このガイドのシステム要件の章を参照してください。

もし webroot が、たとえば ~/public_html であるとき、このフォルダに展開し、 http://localhost からサイトにつながります。
~/public_html/grav に展開したときは、 http://localhost/grav からつながります。

[!Tip]
すべてのウェブサーバには設定が必要です。Grav は、デフォルトで .htaccess ファイルによって、 Apache サーバに適用されます。そして、デフォルトサーバ設定ファイル集により、 nginx や、 caddy server 、 iis 、 lighttpd に適用されます。必要に応じて、これらのファイルを利用してください。

Grav を PHP のビルトインサーバーで動かす

PHP がインストールされていれば、 PHP のビルトインサーバを利用して、 Grav を、ターミナルやコマンドプロンプトから、簡単なコマンドで実行することができます。

ターミナルやコマンドプロンプトで、 Grav をインストールした root フォルダへ移動し、 bin/grav server を実行するだけです。

[!Info]
技術的には PHP がインストールされていればよいのですが、 Symfony CLIアプリケーションをインストールすれば、サーバーは SSL 証明書を提供するので、 https:// を使い、よりよいパフォーマンスのために PHP-FPM を利用できます。

このコマンドを実行すると、以下に示すような出力がされます：

➜ bin/grav server

Grav Web Server
===============

Tailing Web Server log file (/Users/joeblow/.symfony/log/96e710135f52930318e745e901e4010d0907cec3.log)
Tailing PHP-FPM log file (/Users/joeblow/.symfony/log/96e710135f52930318e745e901e4010d0907cec3/53fb8ec204547646acb3461995e4da5a54cc7575.log)
Tailing PHP-FPM log file (/Users/joeblow/.symfony/log/96e710135f52930318e745e901e4010d0907cec3/53fb8ec204547646acb3461995e4da5a54cc7575.log)

[OK] Web server listening
The Web server is using PHP FPM 8.0.8
https://127.0.0.1:8000


[Web Server ] Jul 30 14:54:53 |DEBUG  | PHP    Reloading PHP versions
[Web Server ] Jul 30 14:54:54 |DEBUG  | PHP    Using PHP version 8.0.8 (from default version in $PATH)
[PHP-FPM    ] Jul  6 14:40:17 |NOTICE | FPM    fpm is running, pid 64992
[PHP-FPM    ] Jul  6 14:40:17 |NOTICE | FPM    ready to handle connections
[PHP-FPM    ] Jul  6 14:40:17 |NOTICE | FPM    fpm is running, pid 64992
[PHP-FPM    ] Jul  6 14:40:17 |NOTICE | FPM    ready to handle connections
[Web Server ] Jul 30 14:54:54 |INFO   | PHP    listening path="/usr/local/Cellar/php/8.0.8_2/sbin/php-fpm" php="8.0.8" port=65140
[PHP-FPM    ] Jul 30 14:54:54 |NOTICE | FPM    fpm is running, pid 73709
[PHP-FPM    ] Jul 30 14:54:54 |NOTICE | FPM    ready to handle connections
[PHP-FPM    ] Jul 30 14:54:54 |NOTICE | FPM    fpm is running, pid 73709
[PHP-FPM    ] Jul 30 14:54:54 |NOTICE | FPM    ready to handle connections

ターミナルは、このアドホックなサーバ上のアクティビティをリアルタイムで更新します。
[OK] Web server listening の行のURLをコピーし、ブラウザに貼り付ければ、管理者としてサイトにアクセスできます。

https://127.0.0.1:8000

[!Warning]
この方法は、迅速な開発には便利なツールですが、 Apache や Nginx のような web サーバでは 利用すべきではありません 。